ぼくのほそ道

サイエンスとかアートとか自然とか仏像とか生物とか・・・。僕の知り合いの人は読むの非推奨!

いまだに外見は若者のふりをしているが、着実におっさんになっておる。ということは、人生の残り時間が見え始める時期に来ているということだ。にっちもさっちもいかなくなってから残り時間がわずかなことに気づいてあせるというのはイヤだから、有効な残り時間の使い方をそろそろ考え始めたいと思う。

というわけでまず、買ったはいいけど読んでない本をまとめて処分しようと思う。本に対する投資は、本の値段というより、読むのにかかる時間だと思う(いまもらってる給料を時給換算すると特に。といってもそんなにもらってるわけじゃないけど)。自分の人生のうち、特にあたまのはたらいている数時間を、はたして僕はその本にささげる価値があるだろうか。こう考えたうえでなお価値があると思うなら、その本を読もうと思う。

同様に、テレビを見る時間も気にしたいと思う。僕は、テレビを見るのはひまつぶしだとかさびしいからとかの理由は自分には一切認めていない。何らかの価値のある情報を提供してくれるとか、自分が成長するヒントをくれるとか、感動をもたらしてくれるとか、そういうのが必要なのだ。そしてそれらの価値が、テレビに費やす時間に見合うものかどうかを考える。

というわけで、見たい番組が放送中ってときでもリアルタイムでは見ない。あえてそいつを録画して、1.5倍速かつCMスキップかつくだらない部分を飛ばしながら見る。こうすると、1時間のバラエティ番組が10分くらいで終わってしまう。たとえば(終わってしまったが)「ほこ×たて」なんて番組から、CMやスタジオのタレントの予想など不要な部分を除いて1.5倍速で見ると、ほんとに10分なのである(10分番組なら見る価値あると思う)。そう、たぶんおなじ内容をNHKのEテレ(たとえば「大科学実験」)をつくってる業者がつくれば10分番組になるだろう。

ところで、ふだん本をぜんぜん読まないというお友達。本を読まなすぎるのも問題だと気付いてようやく、このごろ本を読み始めたと聞いた。読み始めたのは鬼平犯科帳とのこと。なんでその本なの?って聞いたら、(家族と一緒にくらす)おうちにあったからという答え。・・・人生でどんな本に出会い、それを読むのに時間をかけるか。どこで本を探し、誰のアドバイスで本を選ぶか。こういうところでセンスが必要になると思うし、判断ミスの代償は大きい。

そして、がんばって一冊を読了するのも大事かもしれないけど、ちがうと思ったら途中で窓から投げ捨てる勇気も必要なのだ。僕は子ども時代から日本式の教育を受けた優等生だったから、つまらない本でも最後まで読み通すのが美徳と思っていた。小学生のころはそういうポリシーでなんでもcover to coverで読みまくったが、なかにはつまらない本もたくさんあった。こういう経験が、僕を一時期読書ぎらいにしたのかもしれぬ。

・・・さて、僕の書いてる本に読む価値はあるか?途中で投げ捨てるべきか?これはむずかしい問いである。