石田三成の 「三献の茶」
一杯目はぬるく、二杯目は少し熱く、三杯目はとても熱くしてお茶を出した。これは喉が渇いていた秀吉への心配りである。
石田三成についてこういう故事が語られるが、そもそも緑茶とは、一杯目はぬるいお湯で甘みを楽しみ、二杯目は少し熱いお湯で深い味を楽しみ、三杯目は熱いお湯で苦みを楽しむものである。当たり前といえば当たり前なのである。
しかし、実際にお茶を上手にいれるのはむずかしい。煎茶のいれかたの基本を実行できた三成は優秀だし、その基本をつくった煎茶文化もすばらしいのである。