ぼくのほそ道

サイエンスとかアートとか自然とか仏像とか生物とか・・・。僕の知り合いの人は読むの非推奨!

美術作品の写真を撮るのはOK?

芸術で社会にはたらきかけようとする思想を持つ作家、たとえば村上隆ヤノベケンジ会田誠などは、自分らの作品、あるいは自分のコレクションの作品を観る者が写真に収めることを認めている。

一方、例えば奈良美智は、自分の作品が撮影されるのを好ましく思っていないようだ。彼自身を撮影すること・握手やサインを求めることも禁じられているとのことだ。

おなじ現代美術にくくられる人たちでも、写真撮影を許可するかどうかの姿勢は異なっている(もちろん、個人の姿勢だけじゃなく所属ギャラリーなどの方針もあることだろう)。

ちなみに、美術館・博物館でも写真撮影についての方針は異なる。東京国立博物館東京国立近代美術館は、基本的に収蔵品の撮影がOKである。ただし、寄託された品の場合は所有者の意思が優先されるし、混雑緩和などの理由があれば禁止されることもある。これは、国民の共有物である所蔵品を国民が写真撮影し、個人的な楽しみとか、勉強とか趣味とかに使ってよいということだろう。

同様に、横浜美術館村上隆のコレクション展「スーパーフラット・コレクション」は、彼個人の収集品でありながら、彼はそれを、アカデミック・パブリック・客観的な視点でとらえ、精神的な意味で国民の共有物と考えているような節も見られた。だって写真撮影OKだし、作品は年代順に分類されてるし。

高橋コレクションやヤゲオコレクションなど、ほかのコレクションも、個人的な資料にするための写真撮影は認めてほしいものである(もちろんカタログは買うけど、それに加えて自分で写真も撮りたいのだ)。