右傾化と、それに気づかぬ民衆
最近テレビをつけると、「今日の中国おもしろ情報」みたいなのをやってることが多い気がする。中国人がやってるバカな行動をおもしろおかしく笑いましょう、みたいなコーナーである。これ、第二次世界大戦に負ける前の日本人のメンタリティとおなじである。国はちがえども、バカチョンカメラという表現に見られるような差別意識である。ひとむかし前の日本のマスコミにこんな傾向はなかったのに、最近のマスコミには、中国のことを安心して笑ってOK、あっちが日本を嫌うならこっちも笑ってやる、みたいな意識が見える気がする。そしてそれをふつうに視聴して麻痺していく民衆。
外国人が日本の優れた技術やら文化やらを学んで感動する、みたいなテレビ番組も多い。ひとむかし前は、外国の優れたことを日本人が学ぶためのテレビ番組のほうが多かったような気がする。それなら教養番組として成り立つといえるんだけど、「外国人が日本から学びました」という番組を日本人に見せて、いったいどうしようというんだろうか。満足させられるのは民衆の自尊心だけである。