ぼくのほそ道

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丹後・宮津のお地蔵さんめぐり

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丹後のローカル線・北近畿タンゴ鉄道沿線のなかでも、宮津はけっこう大きめの町です。京都府北部の歴史ある港町で、古くからの市街地には多くの寺と、おびただしい数の路上のお地蔵さんが。今回はレンタサイクルを借りて市街地を走り回り、神出鬼没のフットワークで路地裏のお地蔵さんを激写した記録です。

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ぶらり 寺まちのみち。曲がりくねった路地をふらふら歩くと風情があって旅情にひたれそうなんですが、今回は時間がないので自転車で回ってしまいます。

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宮津の人々は、お地蔵さんをとても大切にしていることがわかります。町のいたるところに存在するお地蔵さんはちゃんとほこらを建ててもらっていて、定期的なお花とお水のお世話も欠かさずしていただいているようです。そしてこの町では、お地蔵さんを極彩色に塗りたくるのが最上級の信仰の表れのようです。お地蔵さんをカラーリングする風習はいろんな地方でみられるようですが、宮津のお地蔵さんは特に派手な気がします。光背のペインティングにも気合いが入っていて、お地蔵さんの発する光の輝きを鮮やかに表現しています。

こちらは豪華な金色をバックに、やさしげな顔のお地蔵さん。

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そう、お地蔵さんの顔の描きかたも非常に重要なポイントのようです。お世話する方の繊細さが表れたような作品もあります。こちらは色使いにもセンスが感じられます。

 

 

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その一方で、稚拙ながらもストレートな顔の表現もあります。なんだか三体のお地蔵さんがこの一家を表現しているような?

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顔をにっこりさせるのは、ハッピーライフを願う素朴な信仰の表れかもしれません。やっぱり、自分のうちの前にいらっしゃるお地蔵さんが毎日怒った顔をしてたらちょっとテンションも下がりますよね。笑顔のお地蔵さんなら、浮世の悲しみも少しだけ和らぐような気がします。

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路地の風景とのマッチングが絶妙なのが宮津のお地蔵さんの素晴らしさ。

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町のみなさんはちゃんと分かっていて、地蔵菩薩以外の石仏にはカラーリングしないというルールを設定し、遵守しているようです。こちらは如来坐像のようです。お世話はされていますが、色は塗ってません。

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道端の野良仏だからこその独特の設定を発見できたりして興味はつきません。こちらは、六地蔵を六体直列に配置した石像ですが、光背は二体にひとつの割合で配置しているのが楽しいです。

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町でお地蔵さんを探してるととつぜん古風なカトリック教会を発見。これまた町の雰囲気になじんでいてよい感じでした。こんなかんじで、ほんわかして地味にエキサイティングな宮津を堪能いたしました。

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