須磨というところ
唐突ですが、せっかく関西に引っ越すんだから、源氏物語に地名が出てくる町に住みたいと思った。ここ須磨は、京の都を追われるように逃げ出した光源氏が失意の日々を過ごした超絶田舎町という設定で描かれている。確かに今でもひなびた港町の風情を残していて、都を追われたような感傷にひたるにはぴったりなのである。でも、気分はそんなに暗いわけじゃなく、地味ながらも趣きある暮らしになんとなく前向きになれるような、そんな場所なのである。僕の須磨浦での寓居は、海の見える築25年のアパートだ。
須磨浦からながめる初日の出。ここから見ると、太陽は大阪と奈良の県境の葛城山のあたりからのぼってくる。浜の突堤でも何人か見てる。
イカナゴ操業中。このへんで兵庫県名物のイカナゴが獲れる。イカナゴは瀬戸内海の春を告げるのだ。
嵐の須磨浦。強烈な波濤を生み出す風は僕のアパートにも容赦なく吹き付けてくる。
山陽電車は風光明媚な場所にさしかかる。
蜃気楼。毎日海をながめていると、たまにこういう珍しいのに出会う。
淡路島観音のシルエットが見える。現在は廃墟同然になってるらしい。
TI